戦国新報
 
 
平成14年 後期
【 H14.9.22
もどる
緊張感と気のゆるみ
もどる

 何の仕事でも、常に自信を持ってやることが大事だ。自信を持ってやることによって、うまくいった場合に益々自信がつくが、スポーツの世界では連戦連勝だと、ややもすれば、自分は無敵だと才能におぼれ、やがては「緊張感」がゆるみ大敗をする場合がある。
 戦国の世、信長は合戦をするたびに、常に慎重に慎重を重ねて作戦を練り連戦連勝であったが、天下取りを目の前にして「緊張感」がゆるみ、自分の部下の動きに気づかず光秀によって本能寺で倒される。また秀吉も上司信長の弔い合戦で山崎の合戦で光秀を破り、賎ヶ岳の合戦では柴田勝家を破り、連戦連勝であったが、天下取りを目指して家康との小牧・長久手の戦いでは奇襲攻撃をかけられ敗退する。その原因は今までの戦いの常勝に、つい「緊張感」がゆるんだところにあった。秀吉の戦いの中で初めての負け戦だったと思う。
 今の世の中、毎日の仕事の中でもやはり「緊張感」を持って仕事をしなければならない。「緊張感」がないと気がゆるみ事故の元になり、とんでもない事が起こったりする。「緊張感」を持って、気をつけて仕事をしなければならないと思うのだが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】