戦国新報
 
 
平成18年 後期
【 H18.12.3】
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竹の節目のように強くしなやかに
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 秋田杉は空へまっすぐに伸びて美しい眺めである。だが強風にさらされると幹が折れることが多い。その点竹は、激しい風雪にさらされ狂うように揺れても折れることはないし、降り積もった大雪にも頭を地面につけながらも、やがて天気がよくなると雪を振り払ってバネのように元に戻る。この竹の強さ、しなやかさは多くの節目の力にあると言われている。
 戦国の世、人使いの荒い信長に耐えて仕え、そして逆境や苦難を体験し、強い信念を持って上司の期待に応えた秀吉。
 竹の節目ではないけれど、自分に与えられた役割をキチンと責任を持って果たしたからこそ、信長に認められ出世街道を突っ走った。
 いつの世も、子供の成長も、竹の節目のように、筋が通り根と芯がしっかりとたくましく育ってほしいものだが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】