戦国新報
 
 
平成18年 前期
【 H18.2.19】
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失敗と成功
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 失敗は成功の元ということわざがあるが、成功よりも失敗から数多くの知恵を学ぶという人もいる。一度も失敗したことのない人は新しい発見をすることが難しいし、難儀をするような気がするが…。
 戦国の世、秀吉は同じ失敗でも許されるものとゆるされないものがあると、よく部下達に言った。自分は農民の身で信長に雇われ、他の武将達に負けないためにも、まず他の武将達が失敗した仕事を決して笑うことなく、自分が失敗したことのように研究し反省して多くの知恵を学んだ。そして信長に自分にやらせてくださいと進言した。また常日頃から謙虚な気持ちで人の話をよく聞き、人の仕事ぶりをよく見、ヤル気と努力で織田家随一の武将にまで出世した。
 いつの世も、何の仕事も同じだが、うまくいかないとあきらめるものだが、なぜうまくいかないのかを追求して、決してあきらめることなく、知恵を出し努力することによって、新しい道が発見できるような気がするがなかなかむずかしい。

【文:高田 金道】