戦国新報
 
 

平成26年 前期
【 H26.2.23】

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口が先か聞く耳が先か…。

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 会話の中で、どちらかが先に話さないと会話が始まらない。言うのが先か聞くのが先かは、会話のタイミングによってどっちが先になるかで決まると思う。

 口がひとつに耳が二つ。これは神様が与えてくれたから、ひとつ言ったらふたつ聞いた方が良いような気がする。

 戦国の世、武士の環境に慣れるために秀吉は、まず他人の話に聞く耳を持つことが先と考えた。特に信長配下の古参の武将達には気を使い、人間関係をうまく対応するためにも、どんどん聞く耳を持つ事によって良い知恵が生まれ、その結果、信長にも認められ出世した。また部下にも恵まれ、右の耳は竹中半兵衛、左の耳は黒田官兵衛と、二人の優秀な軍師からの聞く耳をもって、やがては長浜城主に抜擢された。

 いつの世も、聞く耳を持つ人はいろいろな情報を持っている。自分だけ話そうとすると一方通行になって、他人から良い知恵が得られないと思うが、なかなかむずかしい。(平成二十六年二月二十三日)


【文:高田 金道】